令和3年度特別展「野田の桃源郷~漢詩文にみる岩名桃林と座生沼~」が始まりました

10月9日(土)より、令和3年度特別展「野田の桃源郷~漢詩文にみる岩名桃林と座生沼~」が始まりました。

今回の展示は、明治~大正時代にかけて盛んに栽培されていた桃がテーマです。当時、野田市域の江戸川沿いの旧岩名(いわな)村を中心とした一帯は桃林が広がっていました。

野田と桃…!?、何だか結びつかないような気もしますが、明治の終わりごろの制作と思われる「野田町御案内」という資料には、野田の土産物として、醤油や煎餅とともに、「桃罐詰」、「桃羊羹」が記載されています。なお、この資料のもう一方の面には「野田町略図」が掲載されており、そこには桃林の様子も描かれていますので、展示室にてご覧ください。

野田町御案内

お土産として売られていた桃ですが、桃の花の咲く季節には、東京や茨城から文人墨客たちがお花見に訪れていました。展示では、彼らが書き残した『観桃余芳』(かんとうよほう)、『野田観桃記』(のだかんとうき)といった、漢詩文を紹介しています。文人墨客たちの目に映った“桃源郷”の風情に思いを馳せに、ぜひご来館ください。